Aloha! 新井朋子です。
昨日は湘南T-SITE(蔦谷書店)で『フラレア』さん主催のトークイベントでした。
平井編集長のナビゲートで、ハワイアンミュージック界の重鎮、鳥山先生が音楽についていろいろお話をされました。
もともとハワイには文字はなく、大切なことは全て言葉で伝えられました。
そのとき韻を踏んだチャントが詠唱されました。
やがてそれに打楽器でリズムをとり、体で表現するようになって、フラがはじまりました・・・それはフラ・カヒコ(古典フラ)と呼ばれます。
わたしはペレをはじめとする、神話のご紹介をさせていただきました~~(*^_^*)
もともとポリネシアのほうから人々がハワイに移住してきました。
そのときに一緒に神話も伝えられました。
18世紀にキャプテン・クックがハワイを発見したのをきっかけに、ハワイにどんどん欧米人がやってくるようになりました。
それとともに急激にハワイの西洋化が進み、ハワイ文化は未開の文化として扱われるようになったのです。
ハワイ語、昔からさまざまな自然に宿る神を崇拝する信仰、白人からみたら、みだらな踊りに見えたフラなどはすべて禁止されました。
代わりに英語を使い、キリスト教を信仰することをよしとしたのです。
一方、西洋の楽器が入ってきて、ハワイの音楽も変わっていきました。
カラカウア王は、他の国の船がハワイに到着すると、その国の楽団が自分の国の国歌を演奏することを知り、ハワイ王国も独自の楽団と国歌をつくります。
それがロイヤル・ハワイアン・バンドです。
カラカウア王がつくった歌詞にバンマスのヘンリー・バーガーが曲をつけてハワイ国歌『ハワイ・ポノイ』を完成させました。
20世紀にはいると、ワイキキに本格的なホテルが建設され、やがてアメリカとハワイ間を豪華客船が往復するようになり、ハワイは観光地として大人気となりました。
多くのアメリカ人がハワイにやってくるようになり、アメリカ人向けの音楽が作られるようになりました。
それがハパ・ハオレ・ソングです。
ハパとはハワイ語で半分。ハオレは白人。つまり半分白人の歌、ということです。
ハワイ語が分からなくても意味が通じるように、英語の歌詞を織り交ぜて歌われました。
それに合わせてフラも現代風に変わりました・・・フラ・アウアナ(現代フラ)と呼ばれます。
そのころにはハワイ文化はほとんど消滅しかけたように見えましたが、1960年代に入ってハワイアン・ルネッサンス(文化復興運動)がはじまりました。
音楽も、古典のチャントをもとに、現代の音楽にアレンジすることによって、ハワイアンの魂を外に向けて発信したのです・・・!
イベントでは、ここでカジメロの『カヴィカ』が流されました☆
“カヴィカ”とは、カラカウア王のこと。
禁されていたフラの復活をはじめ、ハワイ文化復興に力を注ぎました。
もともとはカラカウア王を称えるチャントでした。
音楽は人の心に直接響きます・・・多くのハワイアンが、再び自分たちの文化に自信を持ったきっかけになったのだと思います。
最近では、ヒューエットさんがハワイの神話を題材にして、多くのすばらしい曲を作っています。そのことにより、再び神話も注目されるようになりました。
ハワイの神話は、お話だけでなく、ハワイの歴史、教訓、真理など大切なことを伝えています。
これからどんどんハワイの神話を学ぶ人が増えてくるんじゃないかと思います~~☆
このような流れで、平井編集長によるナビゲートで、ハワイの音楽の歴史と神話の旅をした午後でした。
湘南T-SITEは場所がら海を感じる空間。
お天気もよく、さわやかな風がとおり、とても心地よかったです。
みなさま、ご来場いただきまして、ありがとうございました!