ハワイの神話 2: 「ペレとポリアフのそり競争」

Aloha! 新井朋子です。

今回は火山の女神ペレの永遠のライバル、ポリアフのお話です。

ポリアフは、ハワイ島マウナケア山に住む雪と氷の女神。いろいろなお話の中で、ペレとポリアフは戦うのですが、いつも勝つのはポリアフです・・・。

一見、ペレが強そうですよね。でも、火は水には勝てません。

神話は、そういう自然の理も表現しているわけですね~~★ 

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ペレとポリアフのそり競争

ポリアフはハワイ島のマウナケア山に住む雪と氷の女神です。
あるとき、ポリアフは友達と一緒にそり滑りを楽しんでいました。

 

それは山の斜面を木製のそりで滑り降りる王族のスポーツです。
そこに黒いマントをはおった美女があらわれて、自分とそり競争をしないかといいました。
そこで二人は競争することになりました。ポリアフはそり滑りがとても上手で、黒マントの美女よりもずっとはやくすべっていきます。
このままいけばポリアフが勝つだろうと誰もが思っていると、突然黒マントの美女がそりから飛び降りて、地面を足で踏み鳴らしました。その瞬間、地面が割れて、真っ赤な溶岩が噴出しました。
黒マントの美女はペレだったのです!
溶岩はそりをすべっているポリアフめがけて、どんどん流れていきます。
ポリアフは地響きを耳にして振り返りました。後ろから溶岩が迫ってくるのに気づいたポリアフは、すぐにそりから飛び降りると、その場に立って溶岩のほうに向きなおりました。そして自分の白いマントを広げて、マウナケアの山頂から冷たい風を呼び込んだのです。
冷たい風がどんどん吹き付けます。溶岩は冷たい風にさらされて、少しずつ勢いが弱くなってきました。ポリアフの目の前まで迫ってきた溶岩は、ポリアフを避けるようにして二手に分かれて流れていきました。
それを見ていたペレも、寒さに凍えながら、キラウエアのほうへ帰っていきました。

 

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 ハワイ島マウナケア山頂には、すばる望遠鏡のドームがあります。

 

 


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